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BASARA
越境する日本美術論

著者 天明屋 尚
定 価 2625円
発売日 2010/08/11
造本・体裁 A4変形
ページ数 160ページ
商品コード
ISBN 978-4-568-10389-2
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BASARAプロジェクト

 男伊達宣言

 日本では総理大臣(当時)が自らオタクと公言し、オタク文化が「クールジャパン」と祭り上げられ、脚光を浴びている。しかし一方で「『アキバ系』や『萌え』は、もううんざりだ」と言う人も少なくないのではないだろうか。最近では、悪ガキ高校生たちの青春群像を描いた『クローズ』『クローズZERO』や、不良ばかりの野球部が甲子園を目指す『ROOKIES』などのマンガ・映画・ドラマが大ヒットし、ヤンキー文化の分析を試みた『ヤンキー文化論序説』『ヤンキー進化論』が続々と出版されるなど、アウトロー文化に熱い視線が注がれている。
 我が国日本の文化は、やわなオタク文化だけではない。オタク文化とは対極に位置し一線を画す、日本オリジナルの硬派なアウトロー美学の逆襲が始まったのだ。その粋で男伊達な美意識こそが、真の「クールジャパン」なのであるとここに宣言する。

 この宣言は『美術手帖』2009年9月号の冒頭に掲げたテキストがもとになっている。「BASARAプロジェクト」の原型は、同号で90ページにわたり、私が監修した特集「アウトローの美学」である。この特集では男伊達の系譜として、「婆娑羅」「傾奇者」「侠客」、日本伝統刺青、デコトラ、特攻服、不良文化などが、60年の歴史を誇る美術専門誌で初めて取り上げられた。この「アウトローの美学」の領域をさらに拡大し、「BASARAプロジェクト」のコンセプトを世界に広めるためにバイリンガルのカタログと併わせ、つくり換えたのが「BASARA」展である。

画強 天明屋尚


目次

BASARAプロジェクト…………002
宣戦布告…………008

第1章
「BASARA」とは?…………012
─日本独自のカウンター・カルチャー
1 もう一つの日本の美
2 「BASARA」の「贅」と「覇」
3 デス&デコ、マジック・リアル

第2章
「BASARA」闘争史…………018
─縄文土器から幕末絵師まで
1 縄文土器と平安時代の「風流」
2 南北朝時代の「婆娑羅」
3 反骨の絵師・長谷川等伯
4 戦国末期の「傾奇者」─信長から政宗まで
5 茶道、歌舞伎の源流はストリートにあり 
6 浮世絵が孕むもの─〈記号〉と〈線描〉の交錯
7 江戸っ子の「BASARA」的スピリット
8 幕末の「BASARA」な絵師たち
─北斎・国芳・芳年・暁斎・芳崖・一信

第3章
カウンター・カルチャーとしての「劇画」…………080
─幕末浮世絵から井上雄彦まで
1 「劇画」の先駆者・月岡芳年
2 少年漫画に対抗して生まれた「劇画」
3 「不良たち」を熱狂させた「劇画」
4 マンガ線描論としての「劇画」
5 井上雄彦『バガボンド』の試み

第4章
戦後の「BASARA」回帰…………094
─岡本太郎から三代目彫よしまで
1 日本画から世界画へ─東山魁夷・平山郁夫の「脱日本」
2 「原日本」の発見─岡本太郎の縄文の美
3 脚光を浴びた日本文化─世界のクロサワ、ムナカタ
4 ジャンルを越境する横尾忠則
5 日本伝統刺青と「BASARA」の死生観

第5章
現代「BASARA」のDNA…………112
─北野武からデコトラまで
1 カウンターとしての「公募展」
2 現代「BASARA」の遺伝子たち
3 時代を超える「BASARA」スタイル
4 ヤンキー文化とオタク文化

エピローグ:「道」から「路」へ…………156

引用・参考文献…………158

『BASARA展』公式HPはこちら

 
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